サポートが機能しなくなる角度
これまでにサポートが綺麗にプリントできる角度を検討してきました。
その中で見かけた現象が「サポートをプリントしているのに、サポートとして機能していない」場合があることです。
これは角度を15°、30°、45°、60°、75°(左からこの順)としてプリントしたサポートです。
30°までは網状構造が見え、サポートとして機能しているのが分かるのですが、45°以上は網状構造がなく、サポートとして機能していないことが分かります。
この場合、サポートを形成しない方が印刷時間が短くなるためメリットがあるのではないかというのが今回の目的です。
ということでまずはデータの修正からいきましょう。
データの修正
データの修正方法は下の記事で解説していますので、細かいところは省きます。
今回は30°、35°、40°、45°、50°という角度を作っていきます。
とりあえず最初に作成したデータ(support-4.FCStd)をFreeCADで開きます。
そして「Sketch」を開き、角度を「150°」にします。
次の「Sketch001」を開き、角度を「145°」にします。
「Sketch002」を開き、角度を「140°」にします。
「Sketch003」を開き、角度を「135°」にします。
最後にそして「Sketch004」を開き、角度を「130°」にします。
これで30°から50°まで5°刻みの構造が出来ました。
スライス条件
いつも通りUltimaker Curaを使ってスライスしていきます。
プロファイルは「Standard Quality -0.2 mm」で、あとはサポート以外に関してはデフォルトでです。
サポートの条件としては、サポート開始:オン、サポート配置:ビルドプレートにタッチ、サポートオーバーハング角度:1°とします。
スライス結果はこんな感じです。
今回も大体1時間ということで、このままプリントしてしまいましょう。
プリント結果
ということでプリントが完了しました。
特に大きな乱れもなく、全体的に綺麗な造形に仕上がりました。
ビルドプレートから外しましたが、サポートは簡単には外れません。
裏側を見てみましょう。
造形物とサポートの境界が見えず、くっついていることが分かります。
サポートを外してみました。
サポートは造形物と底面のみでくっついている感じで、斜面での接触はほぼないように感じました。
外したサポートから見てみましょう。
左から30°、35°、40°、45°、50°です。
ちなみに前に検討した際はこんな感じ。
左から15°、30°、45°、60°、75°です。
同じ45°でも今回の方が網状構造が多く作られているのが分かります。
ただやはり45°から網状構造が作られない、つまりサポートがサポートとして機能しない部分が出てくるのも同じでした。
ついでに造形物側も見ておきましょう。
サポートがほぼ底面しか付いていなかったことからか、斜面はかなり綺麗に造形できています。
ということでサポートがサポートとして機能しない角度は45°ということで今回を締め括りたいと思います。
次回はFreeCADのデザインの方法で、何度も修正する際、エラーなく修正するデザインの仕方を紹介します。
ではでは今回はこんな感じで。
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