データのエクスポート
前回まで図形の紹介をしてきましたが、すっかり忘れていたのが、データのエクスポート。
やはりデザインをした後は3Dプリンタで打ち出したいわけです。
今回はTinkercadからデータをダウンロードする(エクスポートともいいます)方法を紹介していきます。
データをダウンロードするには、右上の「Export」というボタンをクリックします。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-1.png)
クリックすると、新しいウインドウが現れます。
一番上に「Download」と「3D Print」のタブがあります。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-2-970x1024.png)
「3D Print」タブ
「3D Print」にするとこんな画面になります。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-3-933x1024.png)
こちらは3Dプリンターがクラウドにつながっている場合、直接データを送信してプリントできる機能のようです。
残念ながら私の持っている3Dプリンタ Ender-3はそんな機能はないので試すことができません。
「Download」タブ
Include
ということで「Download」のタブに戻ります。
ウインドウの上の方には「Include」とあり、二つの選択肢があります。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-4-970x1024.png)
「Everything in the design.」はデータに含まれる全ての図形をダウンロードするということ、「Selected Shapes (you need to select something first.)」は選択した図形のみをダウンロードするということです。
ただ下の場合は先にダウンロードしたい図形を選んでおく必要があるとのことです。
For 3D Print
こちらが3Dプリンタ用のファイル形式を選択する場所になります。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-5-970x1024.png)
いつも使っているSTLファイルでダウンロードするのが間違い無いでしょうが、せっかくなのでOBJファイルやGLTFファイルとやらもUltimaker Curaで読み込めるのか試してみましょう。
For Lesercutting
こちらはレーザーカッター用のファイル出力になります。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-6-970x1024.png)
ただSVG形式ということで、前に紹介したようにInkscapeやFreeCADとデータがやり取りできるかもしれませんね。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/08/freecad17-1-300x152.png)
実際に色々データを出力してみる
Ultimaker Curaで読み取れるファイル形式は?
とりあえず図形を1つ作業スペースにおいて、3種類のファイル形式を試してみましょう。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-8.png)
「.OBJ」「.STL」「GLTF(.glb)」のボタンのうちどれかをクリックすると、すぐにダウンロードが開始されます。
こちらがダウンロードしたファイルです。
左から「.OBJ」、「.STL」、「GLTF(.glb)」です。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-9.png)
ちなみに「.OBJ」でダウンロードしたフォルダの中身はこんな感じです。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-10.png)
これらがUltimaker Curaで読み込めるか試してみます。
.OBJ
読み込ませるファイルはフォルダ内の「tinker.obj」です。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-11.png)
特に問題なく読み込めました。
.STL
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-12.png)
こちらも特に問題なく読み込めました。
GLTF(.glb)
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-13.png)
読み込めたのですが、何となくおかしい。
その理由は3種のファイル形式を並べてみたら分かりました。
左から「.OBJ」、「.STL」、「GLTF(.glb)」です。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-14.png)
何故かGLTF(.glb)だけ角度がおかしくなっています。
原因はよく分かりませんが、とりあえず使うならいつも通りSTLファイルか、OBJファイルのが良さそうです。
複数の図形がある場合のダウンロード
選択した構造のみダウンロードできる機能があるようなので、2つほど図形を作業スペースに追加してみました。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-7.png)
この状態で「Everything in the design.」、「.STL」でエクスポートしてみます。
するとやはり2つの図形が同時に出力されました。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-15.png)
次に二十面体を選択した状態で、「Export」をクリックします。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-16.png)
「The selected Shape」を選択し、「.STL」をクリックします。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-17-997x1024.png)
こうして出力したファイルには二十面体のみが出力されました。
![](https://3pysci.com/wp-content/uploads/2019/12/tinkercad7-18.png)
今回はTinkercadからデータをダウンロードする方法を紹介しました。
これでTinkercadでデザインし、Ultimaker Curaでスライスし、最後にEnder-3でプリントすることができます。
FreeCADと比べてかなり簡単な3Dデザインツールなので、是非とも色々とデザインして、3Dデザインの世界、3Dプリンタの世界を楽しんでもらえたらなと思います。
ということで今回はこんな感じで。
コメント
コメント一覧 (2件)
僕はultimakerからvoxelab aquiraのC2でプリントしようとしているのですが、tinkercadからのデータをultimakerで読み込むとプレビュー画面でプレビューが表示されません。
仕方なくそのままプリントしようとするとノズルの温度の「~度まで温める」という数字がぜろのままで温度も上昇しません。
つまりtinkercadからultimakerに出力は出来るがプリントができない。という状況です。
どうすればよいでしょうか?
かずきさん、初めまして。私はvoxelab aquira C2を持っていないですし、使ったこともないので、申し訳ありませんが、ちょっと分かりかねます。
ただ「tinkercadからのデータをultimakerで読み込むとプレビュー画面でプレビューが表示されません。」ということなので、データが正常に読み込めていないのではないでしょうか?
となると考えられるのはエクスポートした形式がSTLかどうか(FreeCAD等で読み込んでみる)、または破損していないかどうかを再度Thinkercadで読み込んでみて正常に表示されるかどうかを試されるといいかもしれません。
またプリントできるかはThinkercad以外のデータ、例えばThingiverse(https://www.thingiverse.com/)のデータやFreeCADのデータが出力できるか試すのも手でしょう。
申し訳ありませんが、頂いた情報からはこれ以上のことは思い浮かびません。。。ご了承くださいませ。