【3Dプリンタ】TIANSE フレキシブルフィラメントの性能チェック:オーバーハング角度

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オーバーハング角度はフィラメントの影響受けるのか?

これまでオーバーハングに関しては、2回検討してきました。

構造を変えてプリントしたのですが、どちらも最後までプリントでき、明確にここまでのオーバーハングがプリントできるという角度は見つかりませんでした。

その時のフィラメントはCreality PLA。

最近はTIANSE フレキシブルフィラメントを色々検討しているので、もしかしたらフィラメントによってプリントできるオーバーハング角度が違うのではないかと思い至りました。

というわけで、今回はTIANSE フレキシブルフィラメントを使って、オーバーハング角度の検討をしてみます。

使用する構造データとプリント条件

今回使用する構造データは、オーバーハング角度検討のリベンジ編で用いたデータを使いましょう。

Ultimaker Curaでのプリント条件は、

プロファイル:Standard Quality -0.2mm

印刷温度:200℃

ビルドプレート温度:50℃

後の項目はデフォルトのままにしておきます。

スライシング結果はこんな感じです。

プリントしてみた

ということでプリントしてみました。

とりあえずプリント終了時では、しっかり立っています。

Creality PLAの時もプリント終了時には、しっかり立っていたので、フィラメントによってプリントできるオーバーハング角度というものはそれほど違いはなさそうです。

もう少し細かくプリントの質を見ていきましょう。

まずはプリント中は下側となる面から。

左側がビルドプレートとの接地面、右側がオーバーハング側になります。

途中までは結構綺麗にプリントできていますが、途中からオーバーハングに耐えきれなくなり、造形が乱れているのが分かります。

だいたい角度的には50〜60°といったところでしょうか。

Creality PLAの時も同じように、オーバーハングがきつくなると造形が乱れていました。

しかしTIANSE フレキシブルフィラメントの方が、乱れが大きい感じがします。

背面、つまりプリント中は上になる面を見てみましょう。

こちらも左側がビルドプレートとの接地面、右側がオーバーハング側になります。

こちらからみても、50〜60°辺りのところから乱れが見られます。

これは下面が乱れているのが、上面まで影響を与えているように感じられます。

PLAと比べて柔らかいためか、乱れやすく、その乱れが上部の造形に影響を与えやすい感じがします。

顕微鏡で観察してみた

まずは綺麗なところから。

プリント中は下側となる面のビルドプレート近くのところです。

この部分はかなり綺麗に積層できています。

今度は同じプリント中は下側となる面ですが、オーバーハングの先端の部分です。

やはり積層が乱れています。

そして全体的にフィラメントが太めになっています。

これは空中に積層しようとすることで、プリントの土台となる下側からの圧力がないために起こるのではないかと考えられます。

今度はプリント中は上となる面を見てみましょう。

再度、ビルドプレート近くです。

こちらはやはり綺麗に積層できています。

次に積層が乱れ始めた50〜60°の辺りです。

ここで少し隙間が空いているのが見えます。

今度はオーバーハングの先端です。

ここは隙間は空いていませんが、少しダマになっているのか、波打っているのが見えます。

まとめ

ということでまとめてみましょう。

とりあえずフィラメントの違いによって、オーバーハングの造形に劇的に影響を与えることはなさそうです。

しかし細かいところを見ていくと、フレキシブルフィラメントのような柔らかいフィラメントだと造形を見出しやすいようです。

特にフィラメントの垂れや引っ張りによる造形が目立ちます。

またフレキシブルフィラメントだと、一度乱れるとその乱れが上の層の造形に影響を与えやすい感じがします。

ちなみに今回プリントしたカーブの構造では、造形が綺麗な下側と造形が乱れた上側では、押した際の潰れ具合が大きく異なります。

ビルドプレートに近い綺麗な積層ができている部分の方が強く、造形が乱れたオーバーハング部ではスカスカで柔らかいです。

結論として、フレキシブルフィラメントはあまりオーバーハングのような構造は得意ではないと感じられました。

次回はフレキシブルフィラメントの欠点、糸引き対策を検討してみます。

ということで、今回はこんな感じで。

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